第41代日本スーパーライト級王者にして元WBOアジアパシフィックスーパーライト級王者。昨年、惜しまれつつ現役を引退したボクサーの井上浩樹(いのうえ・こうき)さんが、新たに見せた顔、それは「マンガ家」だった!

現役時代から、「闘うヲタクボクサー」の隠れ称号を持ち(?)ヲタ活に励んだ日々や、従兄弟であるあの世界最強の怪物ボクサー・井上尚弥(いのうえ・なおや)さん、元世界王者・井上拓真(いのうえ・たくま)さん兄弟と過ごした幼少時代から現在までを笑いと涙、そして自虐で綴ったデビューコミックス『闘え!コウキくん』(ステキブックス)が8月11日に発売され、大きな反響を集めています。

今回、『闘え!コウキくん』発売を記念して、本書の中にも登場する、井上さんが大ファンである声優の徳井青空(とくい・そら)さんとのトークセッションが実現しました!

発行元・ステキブックスを主宰する作家・中村航(なかむら・こう)さんを交えたご褒美鼎談をじっくりお楽しみください!!

(構成:相良洋一)


まさかマンガを描かれるとは思っていなかったので、すごくビックリしました(徳井)

『闘え!コウキくん』井上浩暉(ステキブックス)

中村航(以下:中村):『闘え!コウキくん』というマンガを2年くらい前からSNSで井上浩樹さんが描いていまして。描きはじめたときはまだ現役の井上選手だったんですけども、先日引退されて、いまは……マンガ家なんですか、浩樹さんは?

井上浩暉(以下:井上):いまは、どっちかと言うとマンガ家寄り……なんでしょうか?

中村:まあちょっと、これからどうやって生きていくのかも含めて、模索中という感じで。その浩樹さんが大ファンだからということで、徳井さんの事務所に『闘え!コウキくん』を送らせていただきました。

徳井青空(以下:徳井):いただきました~! ありがとうございます!

井上:こ、こちらこそ、ありがとうございます。

徳井青空

徳井:井上さんとは前々から私のイベントとかで少しご挨拶させていただいたりしたことがあったんですけど、まさかマンガを描かれるとは思っていなかったので、すごくビックリしました。

中村:作中に徳井さんらしき人が出てくるんですが、それについてはどうですか。お怒りになっていませんか。

徳井:いえいえ、全然怒ってないです(笑)。むしろすごく嬉しかったです。表紙の、帯を取ったところに、私らしき人物がいますよね。「あ、これ私かな?」って。

中村:ああ、全部バレてますね。勝手に井上選手を応援していることにされてますけども。

徳井:あ、いえいえ、ちゃんと応援しておりました!

井上:すみません、ありがとうございます! 感無量です。実際はもう押しつけたようなものなのに、読んでいただいてとても嬉しく思っております。

徳井:新鮮で、面白かったですよ。やっぱりお仕事の裏側だったり、そういうことは全然知らなかったので、普通に職業としてのボクサーのことが描かれていて……。ボクサーの方の普段の生活なんて全然想像つかないじゃないですか。やっぱり減量って大変なんだなあっていうのを、いちばんに思いました。減量って何キロくらいするんですか?

井上:僕は普通の選手よりは控えめなほうで、7~8キロです。試合の2週間くらい前からはじめるんですが、そのうちの5キロくらいはラストの2~3日で落としてました。

徳井:ええ~、すごい! 私は太らないように気をつけるくらいで、「この日までに何キロ落とす」みたいなことはやったことがないんで、やっぱり想像つかないですね。

井上:最後の5キロは全部汗ですね。体内の水分出して絞ります。

徳井:ええ~っ!? 人間てそこまで水分抜けるんですね。

井上:はい。科学的に抜いております。

中村:そういう話も、もっと知りたいですよね。ボクサーの話って、ルポ的なものはよくあるんですけど、本人が語るっていうのはあんまりないじゃないですか。ボクサーのこと、僕らはあまり知らないんですからね。逆に浩樹さんは、徳井さんのことはめちゃめちゃ詳しいんですよね?

井上:めちゃめちゃかどうかはわからないですけど、詳しいほうだと思います。

中村:マンガの中でも、浩樹さんが大学生のときにはじめて『ラブライブ!』を見て、徳井さんを好きになったって描かれてましたけど。

井上:はい。あの……ライブのほうですけれど。友だちの家でライブのBlu-rayを観て、そこからまさかのどハマりをしてしまいまして。

徳井:まわりにはけっこう、アニメファンの方が多かったんですか?

井上:ええと、僕、友達がけっこう少なくて……ひとりしかいないんですけど(苦笑)。だからその友だちとふたりで、それからずっと追いかけるようになりました。大学では寮に入ってたんですけど、そのときは夏休みで家に帰ってたときでした。そしたらその唯一の友だちから連絡が来て。「ちょっとヤバい映像がある」とか言われて。もう、神ライブの映像があるから一緒にって、それで行ったのがはじまりですね。それからちょこちょことですがライブやイベントに行かせていただいて。

中村:ご本人を前にして言いにくいかもしれませんが、徳井さんの魅力はどんなところですか?

井上:魅力というか、僕がバリバリ現役中に、ちょっとやる気がなくなったときに元気をもらえるっていう存在でした。疲れてるときなんかに番組やアニメを見て、モチベーションを上げたり。

徳井:ええ~(照)。それまでには、ライブに行ったりするほど夢中になったアニメ作品とかはあったんですか?

井上:アニメは好きで、グッズを買ったりとかしてた作品もあるんですが、声優さんにハマるっていうことはなかったんで。だからライブとかに行くようになったのもそこからですね。

徳井:そうなんですね~。まわりはどういう反応でしたか? 急に、「声優さんのライブとか行くんだ!?」って驚かれませんでした?

井上:ああ、でも、ライブに行くんだってことを言う相手がいなかったんで……。伝える人がいなくて、ホントにその友だちとずっとふたりだけで盛り上がってました。

徳井:ああ、なるほど!

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