最近読んだビジネス書を紹介するコーナー。

『ビジョナリー・カンパニーZERO』2021年に刊行され、2022年2月に「読者が選ぶビジネス書グランプリ2022 マネジメント部門」を受賞して、まだまだ売れ続けているようです。

 ビジネスパーソンなら知らない人はいないぐらいお馴染みの「ビジョナリー・カンパニー」シリーズ(世界累計1,000万部)。その原点となるジム・コリンズの『Beyond Entrepreneurship』は、約30年に書かれたもので日本語訳は出ていませんでした。『ビジョナリー・カンパニーZERO』は、その改訂版です。これは読んでおかないといけないと思いませんか。

 本の小口を見ると、白とグレーの部分があることがわかると思います。グレーのところが原書のオリジナル部分、そして、白い部分が現代に合わせて書き下ろされたところです。新しい研究結果、資料が豊富に盛り込まれています。

 内容については、これまでのシリーズの総まとめというか集大成といった感じなので、一冊でシリーズ全体を体系的に学ぶことができます。永続的な企業になるために必要な要素である、ビジョン、リーダーシップ、戦略、戦術、イノベーションについて、一貫して解説がなされているのでこれだけ読めば大丈夫なのではないでしょうか。

 ネットフリックスのCEOであるリード・ヘイスティングスも絶賛して言うとります。「本書の86ページ分を丸暗記せよ」と。

 企業の経営についての本ですが、人間的、哲学的な内容でもあり、経営という点はもちろん、自分という人間をどのように運営していくかの指針にもなります。人生のビジョンを描き、自らの価値や理念をはっきりさせ、目的や使命を意識すること。

 本棚の目につくところに置いておいて、定期的に目を通したくなる本です。リード・ヘイスティングスは、10年以上毎年読み直しているらしいので、私なんかは毎週読み直さないといけないかも。つい、ぼーっとしてしまうので。

(Visited 459 times, 1 visits today)