『完全なる白銀』(岩井圭也) 小学館
 発売:2023年02月17日 価格:1,980円(税込)

写真家として活動する藤谷緑里はアラスカに向かっていた。女性登山家である旧友リタが消息を絶った北米最高峰デナリに、同じくリタの友人であるシーラとともに挑むためだ。地球温暖化の影響で沈みゆく故郷の島の危機を世界に知らしめるため、登山家として名を上げようとしていたリタは、冬季デナリ単独行に挑み、頂上から「完全なる白銀を見た」という言葉を残して消えた。その言葉を疑い、<詐称の女王>とマスコミは書き立てた。その汚名をそそぐべく、リタの登頂の証を求めて向かった世界最難関の山には、しかし緑里とシーラの信頼関係をも揺るがす多くの困難が待ち構えていた。極限の高地だけでなく、社会でも闘う女性たちを描きだす、気鋭の著者の新境地となる山岳小説。

【著者プロフィール】

1987年、大阪府出身。岩井圭吾名義で執筆・投稿活動を行い、2016年に「ポロロッカの子」で「第14回ノベラボグランプリ」最優秀賞、2017年には「うつくしき屑」で「第8回野性時代フロンティア文学賞」奨励賞、「裂果」で「第9回小島信夫文学賞」を受賞。これら作品の電子書籍化や雑誌発表を経て、2018年に『永遠についての証明』で「第9回野性時代フロンティア文学賞」を受賞し、現在のペンネームに改め本格的にデビュー。その他の著書に『夏の陰』『文身』『プリズン・ドクター』『水よ踊れ』、近著に『付き添うひと』『最後の鑑定人』『生者のポエトリー』『竜血の山』などがある。

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