『地ごく』(献鹿狸太朗) 講談社
 発売:2024年01月18日 価格:1,815円(税込)

「死んだ方がましのくせになぜ生きているのか不思議な底辺が、将来そうなるであろう若いだけの同じ底辺によって苦しめられている」と同じ団地の住民を見下す久野。自身の惨めさを糊塗するために、現状から抜け出せない人々を定点観測するだけに飽き足らず、土井という老人を弄ぶ手段を考え、実行することに生きがいを見出していた。ところがある日土井から相談を持ちかけられて……。表題作と対となる『天獄』を収録した短編集。

【著者プロフィール】

1999年生まれ。16歳の時、三ヶ嶋犬太朗名義の『夜のヒーロー』で漫画家デビュー。高校卒業後、2019年には『踊るリスポーン』の連載を開始。2023年に発表した初の短編小説集である『赤泥棒』が発売後即重版となった。

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