『定年物語』(新井素子) 中央公論新社
 発売:2024年03月08日 価格:2,310円(税込)

1986年、すでにSF作家として高い人気を誇った著者が、自身の現実と重ね初めてSF以外のジャンルとして発表した『結婚物語』。第1作でめでたく結ばれた大島雅彦・陽子夫妻の現在を描くシリーズ最新作。正彦さんが定年を迎え、さてこれからは、一緒に旅行を……と期待していた2人。しかし、折しも世の中はコロナで自粛中。そんな中で、新たなフェーズに入った2人の生活は? 俳句、骨董と、趣味の道をきわめる正彦さんと、二次元コードに苦しめられたり、日々のちょっとした生活の変化を楽しんだりする陽子さんの日常を綴る。

【著者プロフィール】

1960年、東京生まれ。高校在学中に『あたしの中の……』が「第1回奇想天外SF新人賞」佳作を受賞しデビュー。1981年の『グリーン・レクイエム』で第12回、1982年の『ネプチューン』で第13回の「星雲賞」日本短編部門賞を連続受賞。また1999年には『チグリスとユーフラテス』で「第20回日本SF大賞」を受賞した。その他の作品に『……絶句』『もいちどあなたにあいたいな』『イン・ザ・ヘブン』『未来へ……』など多数。また本書へと続くシリーズに『結婚物語』『新婚物語』『銀婚式物語』『ダイエット物語……ただし猫』がある。

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