『この夏の星を見る』(辻村深月) KADOKAWA
 発売:2023年06月30日 価格:2,090円(税込)

茨城県の高校に通う亜紗は、コロナ禍で所属する天文部もさまざまな活動制限を受け、合宿も中止になってしまった。渋谷区の中学に入学した真宙は、27人しかいない新入生の唯一の男子生徒であることにショックを受け「長引け、コロナ」と日々念じている。長崎県・五島列島の高校生・円華は、家業の旅館に他県からの宿泊者がいることで親友から距離を置かれてやりきれない思いを抱えているときに、クラスメイトから天文台に誘われる――。休校や緊急事態宣言、これまで誰も経験したことのない事態の中で大人たち以上に複雑な思いを抱える中高生たち。しかし天文部の生徒たちはリモート会議を駆使して、コロナ禍ならではの形で繋がっていく。望遠鏡で星を捉えるスピードを競う「スターキャッチコンテスト」、そしてその次に彼らが狙うのは――。

【著者プロフィール】

1980年、山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で「第31回メフィスト賞」を受賞しデビュー。2011年に『ツナグ』で「第32回吉川英治文学新人賞」、2012年に『鍵のない夢を見る』で「第147回直木賞」を受賞。2018年には『かがみの孤城』で「第15回本屋大賞」も受賞している。連続ドラマとしては『本日は大安なり』(2012年)、『鍵のない夢を見る』(2013年)、『サクラ咲く』『朝が来る』(共に2016年)、映画化は『ツナグ』(2012年)、『太陽の坐る場所』(2014年)、『朝が来る』(2020年)、『ハケンアニメ!』(2022年)、劇場用アニメ『かがみの孤城』(2022年)など多数の作品が映像化されている。その他の著書に『スロウハイツの神様』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『東京會舘とわたし』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』、近著に『嘘つきジェンガ』『レジェンドアニメ!』などがある。

(Visited 119 times, 1 visits today)