『コロナ狂騒録』(海堂尊) 宝島社
 発売:2021年09月03日 価格:1,760円(税込)

昨年刊行され、世界初の新型コロナ小説と謳われた『コロナ黙示録』に続き、同著者による『チーム・バチスタの栄光』シリーズでおなじみの東城大学医学部付属病院を舞台に描かれる現代日本の「その後」。2020年9月、新型コロナウイルスは第二波が収まりつつあった。安保宰三は体調不良を理由に首相を辞任、後継の酸ヶ湯政権がGotoキャンペーンに励み、五輪の開催に向けて邁進していた。そんな中、日本に新型コロナウイルスの変異株が上陸する。それまで目先を誤魔化しながら感染対策を自画自賛していた浪速府知事・鵜飼の統治下、浪速の医療が崩壊し始める……。浪速を再生するべく、政策集団「梁山泊」の盟主・村雨元浪速府知事が、大ボラ吹きと呼ばれるフリー病理医の彦根医師や、ニューヨーク帰りの天馬医師とともに行動を開始する。

【著者プロフィール】

1961年、千葉県生まれ。現役医師。2006年、『チーム・バチスタの栄光』で「第4回『このミステリーがすごい!』大賞」を受賞し作家デビュー。同作は「桜宮サーガ」と呼ばれるシリーズを成し、本作および前作の『コロナ黙示録』も連なっている。そのほかにキューバ革命のゲバラとカストロを描いた「ポーラースター」シリーズや、近著には『医学のひよこ』『医学のつばさ』などがある。

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