『四十過ぎたら出世が仕事』(本城雅人) 祥伝社
 発売:2021年12月10日 価格:1,760円(税込)

「内示だ。4月から営業三課の課長になってもらうよ」40歳で課長に昇進した阿南智広は、着任早々に前代未聞のトラブルを抱える。阿南の同期で3年前から課長を務める石渡泰之は、無能な上司に怒りが収まらない。中途入社組で阿南と同い年、新任課長の和田果穂には、誰にも言えない秘密があった。同期では唯一総務畑に進み、社長秘書となった吉本検司は、近頃なぜか社長から冷遇される。平松透は、創業社長の息子であることを一切笠に着ず頑張るものの、失敗続きで……。「人生に迷いがなくなる」といわれる同じ節目を迎えた仲間たちが、悩みぶつかりながら奮闘する姿を描く、大人の青春小説ともいえそうな1冊。

【著者プロフィール】

1965年、神奈川県生まれ。新聞社入社後、スポーツ紙記者として活躍。2009年に「第16回松本清張賞」候補作となった『ノーバディノウズ』でデビュー。同作は2010年に「第1回サムライジャパン野球文学賞」を受賞している。2017年には『ミッドナイト・ジャーナル』で「第38回吉川英治文学新人賞」を受賞。主な著書に『トリダシ』『英雄の条件』『代理人 善場圭一の事件簿』、直木賞候補作品にもなった『傍流の記者』、また近著に『終わりの歌が聴こえる』『あかり野牧場』など。

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