『夜空に浮かぶ欠けた月たち』(窪美澄) KADOKAWA
 発売:2023年04月11日 価格:1,870円(税込)

東京の片隅、小さな2階建ての一軒家。庭に季節のハーブが植えられているここは、精神科医の夫・旬とカウンセラーの妻・さおりが営む「椎木メンタルクリニック」。キラキラした同級生に馴染めず学校に行けなくなってしまった女子大生、忘れっぽくて約束や締め切りを守れず苦しむサラリーマン、いつも重たい恋愛しかできない女性会社員、不妊治療を経て授かった娘をかわいいと思えない母親……。夫妻はさまざまな悩みを持つ患者にそっと寄り添い、支えていく。だが、夫妻にもある悲しい過去があって……。

【著者プロフィール】

1965年、東京都生まれ。2009年、「ミクマリ」で「第8回女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞しデビュー。受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』を2010年に刊行。同書は2011年に「第24回山本周五郎賞」を受賞し、2012年には映画化もされている。同年に『晴天の迷いクジラ』で「第3回山田風太郎賞」を、2019年に『トリニティ』で「第36回織田作之助賞」を受賞し、2022年、『夜に星を放つ』で「第167回直木賞」を受賞した。その他の著書に『水やりはいつも深夜だけど』『やめるときも、すこやかなるときも』『じっと手を見る』『私は女になりたい』『ははのれんあい』『朔が満ちる』、近著に『タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース』『夏日競争』などがある。

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