『恋の幽霊』(町屋良平) 朝日新聞出版
 発売:2023年07月07日 価格:2,090円(税込)

京、青澄、土、しき。高校で4人は出会い、恋に落ちた。身体が発熱し、恋愛のぜんぶを出し尽くしてしまった。あの事件が起こるまでは――。あれから15年。歪な力関係の社内恋愛をつづける「京」、娘を家庭に縛り付ける毒親から離れられない「青澄」、貧しい大家族のなかで育った「土」、両親の死から心身に不調をきたし社会との接点を失った「しき」。「あけましておめでとう! 久しぶり。みんなどうしてる?」大晦日に送られた京からのメッセージが、どん底のいまを動かしはじめる。

【著者プロフィール】

1983年、東京都出身。2016年に「青が破れる」で「第53回文藝賞」を受賞しデビュー。同作は「第30回三島由紀夫賞」候補となる。2018年の『しき』での芥川賞候補を経て、2019年に『1R1分34秒』で「第160回芥川賞」を受賞。2022年には『ほんのこども』で「第44回野間文芸新人賞」を受賞した。その他の著書に『ぼくはきっとやさしい』『愛が嫌い』『ショパンゾンビ・コンテスタント』『坂下あたると、しじょうの宇宙』『冒険の記録』(電子書籍)、『ふたりでちょうど200%』がある。

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