『焔と雪 京都探偵物語』(伊吹亜門) 早川書房
 発売:2023年08月17日 価格:1,980円(税込)

探偵・鯉城は「失恋から自らに火をつけた男」には他に楽な自死手段があったことを知る。それを聞いた露木はあまりに不可思議な、だが論理の通った真相を開陳する。――大正の京都、伯爵の血筋に生まれながら、一族に忌み嫌われる病弱な女性・露木は、頑強な肉体を持つ鯉城と出会う。彼が外の世界の出来事を教えてくれることで、彼女の心は救われた。だから露木は鯉城のために謎を解く。それが彼女の生きる証だから……。大正の京都に蠢く情念に、露木と鯉城が2人の結びつきで挑む連作集。

【著者プロフィール】

1991年、愛知県生まれ。2015年に短編「監獄舎の殺人」で「第12回ミステリーズ! 新人賞」を受賞しデビュー。2018年に発表した同作を含む初単行本『刀と傘 明治京洛推理帖』が、2019年に「第19回本格ミステリ大賞」小説部門を受賞した。その他の著書に『雨と短銃』『幻月と探偵』『京都陰陽寮謎解き滅妖帖』がある

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