『素敵な圧迫』(呉勝浩) KADOKAWA
 発売:2023年08月30日 価格:1,980円(税込)

「ぴったりくる隙間」を追い求める広美は、ひとりの男に目を奪われた。あの男に抱きしめられたなら、どんなに気持ちいいだろう。広美の執着は加速し、男の人生を蝕んでいく――(「素敵な圧迫」)。交番巡査のモルオは落書き事件の対応に迫られていた。誰が何の目的で、商店街のあちこちに「V」の文字を残したのか。落書きをきっかけに、コロナで閉塞した町の人々が熱に浮かされはじめる――(「Vに捧げる行進」)。ほか全6編を収録。物語に翻弄される快感。胸を貫くカタルシス。文学性を併せ持つ、珠玉のミステリ短編集。

【著者プロフィール】

1981年、青森県生まれ。2015年、『道徳の時間』で「第61回江戸川乱歩賞」を受賞しデビュー。2018年に『白い衝動』で「第20回大藪春彦賞」、2020年に『スワン』で「第41回吉川英治文学新人賞」及び「第73回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)」、2022年に「咲くやこの花賞(文芸・その他部門)」をそれぞれ受賞している。その他の著作に『ロスト』『蜃気楼の犬』『ライオン・ブルー』『マトリョーシカ・ブラッド』『雛口依子の最低な落下とやけくそキャノンボール』『バッドビート』『おれたちの歌をうたえ』『爆弾』などがある。

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