『瀬越家殺人事件』(竹本健治) 講談社
 発売:2023年11月08日 価格:3,850円(税込)

これまで僕は自分の書いたものを奇書と思ったことはないのだが、今回ばかりは堂々と奇書を自任してもいいかもしれない。(「あとがき」より)――断崖絶壁を背にした屋敷に住む瀬越満堂に届いた、3人の娘に対する誘拐予告。招かれて事件を追う探偵・納谷峙楼。そして事件の先にあったものは……。物語の48のシーンを、ひらがな四十八文字を重複なく使い一首に仕上げるいろは歌で描き切った超絶技巧の書。挿絵もすべて著者の手による、ミステリーファン垂涎のアートブックが完成!

【著者プロフィール】

1954年、兵庫県生まれ。大学在学中の1977年に「匣の中の失楽」を探偵小説専門誌「幻影城」に連載しデビュー。同作は1978年に書籍化され、1979年には「第32回日本推理作家協会賞(長編部門)」候補となる。以来、ミステリ・SF・ホラーと幅広く活躍している。2016年刊行の『涙香迷宮』では同年に「このミステリーがすごい! 2017年版」国内編第1位に選ばれ、2017年に「第17回本格ミステリ大賞」を受賞している。代表作に「ゲーム三部作」と呼ばれる『囲碁殺人事件』『将棋殺人事件』『トランプ殺人事件』、『ウロボロスの偽書』『ウロボロスの基礎論』『ウロボロスの純正音律』の「ウロボロス」シリーズ、「闇に用いる力学」シリーズ、『狐火の辻』『これはミステリではない』、近著に『話を戻そう』などがある。

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