『22歳の扉』(青羽悠) 集英社
 発売:2024年04月05日 価格:1,980円(税込)

三重で育ち、京都の大学に入学した数学好きの田辺朔。大学生活に馴染めず、漫然と授業に出て、バイトをしているうちに一回生前期は終わってしまった。後期に入り、旧文学部棟の地下、通称「キューチカ」でひっそりと経営されているバーのマスターである先輩の夷川と出会い、朔の大学生活は一変した。夷川につれられ、初めてのウイスキー、タバコ、そしてバーやクラブなど、これまで見たこともない世界を知っていく。しかし、ある日をさかいに、何の前触れもなく夷川はナイジェリアへ留学に行ってしまった。「バー・ディアハンツはお前に任せる!」の一言を朔に残して。そこからマスターとしてバーに立つことになった朔は、その大学内の不思議なバーで数々の出会いと別れを経験する――。

【著者プロフィール】

2000年、愛知県出身。高校在学中の2016年に「第29回小説すばる新人賞」を受賞し、受賞作『星に願いを、そして手を。』でデビュー。同賞の歴代最年少受賞者。その他の著書に『凪に溺れる』『青く滲んだ月の行方』『幾千年の声を聞く』がある。

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