『星のように離れて雨のように散った』(島本理生) 文藝春秋
 発売:2021年07月28日 価格:1,540円(税込)

星離雨散(せいりうさん)――集まっていたものが、素早く散らばることを意味する、李白の漢詩から取られたタイトルを持つこの物語の主人公は、女子大学院生の「私」。幼い頃に彼女の前から消え行方不明の父親、彼女が研究テーマとする宮沢賢治が遺した『銀河鉄道の夜』、そして「書きかけの小説」。彼女を取り巻く3つの「未完の物語」から、彼女はなにを見出すのか。人生の岐路に立つ女子大学院生を通して描く、魂の彷徨の物語。

【著者プロフィール】

1983年、東京都生まれ。高校在学中の2001年に「シルエット」で、「第44回群像新人文学賞」優秀作を受賞し、受賞作『シルエット』でデビュー。2003年の『リトル・バイ・リトル』は「第128回芥川賞」候補となり、「第25回野間文芸新人賞」を受賞。2014年の『Red』は「第21回島清恋愛文学賞」受賞。2018年の『ファーストラブ』で「第159回直木賞」を受賞。代表作に『生まれる森』『ナラタージュ』『大きな熊が来る前に、おやすみ』『アンダスタンド・メイビー』など。

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