『息のかたち』(いしいしんじ) 講談社
 発売:2024年07月25日 価格:1,760円(税込)

ひょんなことからひとの「息」が見えるようになった京都の高校生・夏実。それが遺伝によるものと知り、受け入れていた夏実だったが、やがてコロナウイルスの流行により、人々はマスク生活を余儀なくされ、夏実の世界にも影響を与えはじめる。突然の休校や陸上大会の延期、急なモテへの戸惑い、そして受験と進路……。祖母曰く、「目にめーへんややこしいもん」が蔓延し、それでも変えられないもの。コロナ禍の「青春のかたち」を切り取った、待望の作品集。

【著者プロフィール】

1966年、大阪生まれ。1994年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で「第18回坪田譲治文学賞」、2012年『ある一日』で「第29回織田作之助賞」、2016年『悪声』で「第4回河合隼雄物語賞」を受賞。その他の著書に『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』『マリアさま』などがある。

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