『OTOGIBANASHI』(水野良樹<HIROBA>、彩瀬まる、宮内悠介、最果タヒ、重松清、皆川博子) 講談社
 発売:2021年10月28日 価格:3,520円(税込)

本サイトでも、新刊紹介や特集記事などでたびたび取り上げているように、「文芸と音楽」には親和性の高さが見られます。
ミュージシャンによる小説執筆は言うに及ばず、小説作品の楽曲化や逆に楽曲にインスパイアされたノベライズなど、さまざまな形で「音楽」の要素を持った小説作品が世に発表されています。それらは以前から少なからずあったものですが、表現者の活動やその方法が多様化している昨今では、そのクロスオーバーはますます顕著なものとなっているように感じます。
そんななか、またひとつ気になる文芸と音楽の融合が生まれました。
今夏から吉岡聖恵さんとの2人体制となった「いきものがかり」でおなじみの水野良樹さんがプロデュースするプロジェクト『OTOGIBANASHI』(講談社)がその作品です。

【『OTOGIBANASHI』とは】

この企画は、水野さんが「”考えること、つながること、つくること”をもっと豊かに楽しみたい」というコンセプトのもと、2019年にスタートさせた実験的プロジェクト『HIROBA』に端を発しています。
『HIROBA』を通じて、音楽にとどまらないアーティストやクリエイターとの交流を広げた水野さんが、今回5作品の小説とそこから生まれた5つの楽曲をひとつのパッケージとしてお届けするのが、この『OTOGIBANASHI』です。
参加作家は彩瀬まるさん、宮内悠介さん、最果タヒさん、重松清さん、皆川博子さん。この5人が生み出した小説作品と「歌詞」に水野さんが曲をつけ、5人のアレンジャーと5人の歌唱者によって楽曲化するという、数多くの表現者が集った作品集であり、それらがひとつの物語のように『OTOGIBANASHI』という形に結実しています。
CDを封入した書籍としての刊行のほか、書籍発売前日の10月27日には、各楽曲が音楽ストリーミングサービスでも先行配信されます。

【収録内容】

全作曲・水野良樹
1.小説「みちくさ」 彩瀬まる
  楽曲「光る野原」 作詞:彩瀬まる 歌唱:伊藤沙莉 アレンジャー:横山裕章
2.小説「南極に咲く花」 宮内悠介
  楽曲「南極に咲く花へ」 作詞:宮内悠介 歌唱:坂本真綾 アレンジャー:江口亮
3.小説「透明稼業」 最果タヒ
  楽曲「透明稼業」 作詞:最果タヒ 歌唱:崎山蒼志 アレンジャー:長谷川白紙
4.小説「星野先生の宿題」 重松清
  楽曲「ステラ2021」 作詞:重松清 歌唱:柄本佑 アレンジャー:トオミヨウ
5.小説「Lunar rainbow」 皆川博子
  楽曲「哀歌」 作詞:皆川博子 歌唱:吉澤嘉代子 アレンジャー:世武裕子

【水野良樹プロフィール】

1982年生まれ。神奈川県出身。2006年いきものがかりのメンバーとしてメジャーデビュー。代表曲に『ありがとう』『YELL』『じょいふる』『風が吹いている』など。国内外を問わず多数のアーティストに楽曲提供。2019年に実験的プロジェクト『HIROBA』を始動。

【著者プロフィール】

彩瀬まる/1986年生まれ。2010年『花に眩む』で「第9回女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞しデビュー。近著に『川のほとりで羽化するぼくら』。

宮内悠介/1979年東京都生まれ。2010年に「第1回創元SF短編賞」で選考委員特別賞(山田正紀賞)を受賞しデビュー。受賞作を表題として2012年に刊行した連作短編集『盤上の夜』で「第33回日本SF大賞」を受賞。近著に『黄色い夜』。

最果タヒ/1986年生まれ。詩人として活動を始め、2006年に「第44回現代詩手帖賞」を受賞。2007年に第一詩集『グッドモーニング』を上梓。2008年に「第13回中原中也賞」、2014年に「第33回現代詩花椿賞」を受賞。2009年に初の短編小説「スパークした」を発表し、小説家としても活動を始める。本年11月に短編集『パパララレレルル』刊行予定。

重松清/1963年生まれ。1991年『ビフォア・ラン』でデビュー。1999年に『ナイフ』で「第14回坪田譲治文学賞」を、『エイジ』で「第12回山本周五郎賞」をそれぞれ受賞。2000年には『ビタミンF』で「第124回直木賞」を受賞。2010年『十字架』で「第44回吉川英治文学賞」、2014年『ゼツメツ少年』で「第68回毎日出版文化賞」もそれぞれ受賞している。近著に『数えきれない星の、その次の星』。

皆川博子/1930年生まれ。1973年に「アルカディアの夏」で「第20回小説現代新人賞」を受賞しデビュー。1985年に『壁 旅芝居殺人事件』で「第38回日本推理作家協会賞(長編部門)」、1986年に『恋紅』で「第95回直木賞」、1990年に『薔薇忌』で「第3回柴田錬三郎賞」、1998年に『死の泉』で「第32回吉川英治文学賞」、2012年に『開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU―』で「第12回本格ミステリ大賞」をそれぞれ受賞。また2013年に「第13回日本ミステリー文学大賞」に、2015年には文化功労者に選出される。近著に『皆川博子随筆精華II 書物の森への招待』。

※本稿は、下記のウェブサイトの情報を参考に作成いたしました。
水野良樹の実験的プロジェクト『HIROBA』による新プロジェクト「OTOGIBANASHI」が開幕! | いきものがかり (ikimonogakari.com)

 

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