『矢印』(松尾スズキ) 文藝春秋
 発売:2021年11月04日 価格:1,540円(税込)

放送作家見習いの「俺」は、10年間師匠と仰いでいた人物が自殺した日、映画館で偶然出会った女・スミレにいきなり結婚を申し込む。スミレは離婚したばかりだった。することのない俺とスミレは、酒浸りの日々を送るようになる。そんな中、俺を捉えて離さないのは、師匠が手首に入れていた矢印形の刺青のことだった――。劇団「大人計画」を主宰し、演出家・劇作家・俳優・映画監督、そして小説家とマルチに活躍する著者の、3年ぶり待望の新作小説。

【著者プロフィール】

1962年、福岡県生まれ。大学在学中から演劇を始め、1988年に劇団・大人計画を旗揚げ。1997年に『ファンキー!~宇宙は見える所までしかない~』での「第41回岸田國士戯曲賞」の受賞によって大きな注目を集める。2008年には映画『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』で「第31回日本アカデミー賞最優秀脚本賞」を受賞。2019年に立ち上げた「東京成人演劇部」で上演した『命、ギガ長ス』でも「第71回読売文化賞戯曲・シナリオ賞」を受賞している。2002年に『同姓同名小説』で小説家としても活動を開始。芥川賞候補となった『クワイエットルームにようこそ』『もう「はい」としか言えない』など話題作を発表。その他の著書に『108』『私はテレビに出たかった』など。

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