『蚕の王』(安東能明) 中央公論新社
 発売:2021年11月18日 価格:2,090円(税込)

昭和25年1月。静岡県二俣町にて一家殺害事件が発生した。のちに死刑判決が覆った日本史上初の冤罪事件・二俣事件である。捜査を取り仕切ったのは、数々の事件を解決に導き「県警の至宝」と呼ばれた刑事・赤松完治。だが彼が行っていたのは、拷問による悪質な自白強要と、司法さえ手なずけた巧妙な犯人捏造であった――。生まれ故郷で起こった事件を追い続けた著者だからこそ辿りついた「真犯人」の存在とは?

【著者プロフィール】

1956年、静岡県生まれ。1994年に「第7回日本推理サスペンス大賞」優秀賞を受賞。受賞作を改題した『死が舞い降りた』で1995年デビュー。2000年には『鬼子母神』で「第1回ホラーサスペンス大賞」特別賞も受賞し、2001年に刊行。2010年の『撃てない警官』は、収録の「随監」で「第63回日本推理作家協会賞(短編部門)」を受賞し、シリーズ化され2016年にはドラマ化もされている。その他の著書に、赤羽中央署生活安全課を舞台とした「疋田務シリーズ」、ハードアクションの「CAドラゴン」シリーズ、「生活安全特捜隊」シリーズ、「第Ⅱ捜査官」シリーズ、『殺人予告』『女形警部』『頂上捜査』など。

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