『ビザール学園』(前川裕) 講談社
 発売:2021年12月08日 価格:1,870円(税込)

大手予備校の人気講師から転身し東京郊外の進学校・綾西学園へ転任した男性教師・三隅。赴任時に彼を迎えた校務員・高木の嫌な雰囲気に、三隅は過去のトラウマ的記憶を呼び起こされる。学校の実態は、理事長の下僕のような管理職や体罰肯定の体育教師が幅を利かせる表向きとは正反対の時代遅れな組織。さらに生徒たちに蔓延する、この学園は呪われているという噂。噂の裏には学校敷地内での忌まわしい未解決事件があった。そしてついに女子学生がその禁忌の場所で、むごたらしく死んでいるのが発見される。――一貫して猟奇事件/サイコな人間をえぐるショッキングなミステリー作品を発表し続ける著者が放つ、虚飾と嘘に塗れた進学校を舞台にした、薄気味悪さ最高の学園猟奇ミステリー。

【著者プロフィール】

1951年、東京都生まれ。スタンフォード大学客員教授などを経て、現職は法政大学国際文化学部教授。専門は比較文学、アメリカ文学。2011年に「第15回日本ミステリー文学大賞新人賞」を受賞し、翌2012年に受賞作『クリーピー』で小説家デビュー。本作はシリーズ化されたほか、2016年に『クリーピー 偽りの隣人』のタイトルで映画化されている。その他の著書に『魔物を抱く女―生活安全課刑事・法然隆三―』『イアリー 見えない顔』『白昼の絞殺魔 刑事課・桔梗里見の猟奇ファイル』、近著に『愛しのシャロン』『文豪芥川教授の殺人講座』など。

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