『孤剣の涯て』(木下昌輝) 文藝春秋
 発売:2022年05月10日 価格:1,980円(税込)

徳川家康が天下を統一し、世の中からは急速に戦国の気風が消えていった。かつて戦場で名を馳せた宮本武蔵の剣も、時代遅れの遺物になり果てていた。道場の存続は危ぶまれ、父親の病いも手伝って、借金まみれの生活をするまでに落ちぶれていた武蔵の元に、「五霊鬼の呪い」の探索の依頼が舞い込む。2年以内に死ぬと言われるその呪いの標的は、あろうことか徳川家康だった! 最初は依頼を固辞していた武蔵だったが、唯一のそして最大の理解者である弟子・佐野久遠がその呪詛者に殺されたかもしれないことがわかり――。デビュー以来、歴史小説を描き続ける著者が放つ自信作登場!!

【著者プロフィール】

1974年、大阪府生まれ。2012年に「宇喜多の捨て嫁」で「第92回オール讀物新人賞」を受賞しデビュー。2014年に刊行された同作を表題作とした短編集は、2015年に直木賞候補となり、「第4回歴史時代作家クラブ賞(新人賞)」「第9回舟橋聖一文学賞」「第2回高校生直木賞」をそれぞれ受賞している。2015年度の「 咲くやこの花賞(文芸その他部門)」も受賞。2019年には『天下一の軽口男』で「第7回大阪ほんま本大賞」を、『絵金、闇を塗る』で「第7回野村胡堂文学賞」を受賞。2020年の『まむし三代記』では「第9回日本歴史時代作家協会賞」「中山義秀文学賞」を受賞した。近著に『応仁悪童伝』『戀童夢幻』などがある。

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