テレビドラマ化、映画化された大ヒット小説「ルパンの娘」シリーズの著者・横関大さんの最新作は、忍者の夫婦の物語。互いの正体を知らずに結ばれた、離婚寸前の忍者夫婦に託されたのは、日本の命運!

 著者の横関大さんに執筆のきっかけやオススメの本などをお聞きしました。 

忍者同士の結婚生活は果たして――

――『忍者に結婚は難しい』について、これから読む方へ、内容をお教えいただけますでしょうか。

 夫婦喧嘩の絶えない夫婦。実は夫も妻も自分が忍者の末裔であることを隠して結婚していた。伊賀忍者である夫と、甲賀忍者の妻。忍者同士の結婚生活は果たしてどうなってしまうのか。

――本作を描こうとされたきっかけを教えていただけますでしょうか。

「尋常ではない夫婦喧嘩」を描きたいという思いが数年前からありました。コロナ禍のオンラインミーティング中、不意に「忍者同士の夫婦」という設定が思い浮かび、それが執筆のきっかけです。

結婚している方、結婚を考えている方に

――ご執筆にあたって、苦労されたことや、当初の構想から変わった部分など、執筆時のエピソードをお聞かせください。

 現代社会に忍者が暮らしていたら、どういう苦労があるのか。そういう部分を想像しながら書くのが楽しかったです。

――どのような方にオススメの作品でしょうか? また、本作の読みどころも教えてください。

 今すでに結婚している方、これから結婚を考えている方に読んでほしいです。

自分自身が書きながら楽しめているか

――小説を書くうえで、いちばん大切にされていることをお教えください。

 自分自身が書きながら楽しめているか。それを大切にしています。

――最後に読者に向けて、メッセージをお願いします。

 このご時世、少々窮屈な思いをされている方もいると思いますが、僕の作品が多少なりとも気晴らしになっていただければありがたいです。

 序盤から険悪なムードの夫婦が描かれますが、ふたりが伊賀忍者と甲賀忍者だという設定に引き込まれます。夫婦喧嘩が些細な事であったり、現代の普通の夫婦にありがちなことなど、全編にユーモアが溢れていて楽しめます。

 伊賀系の大物政治家が暗殺されるという事件をきっかけに、物語は急展開を見せ、夫婦の関係も急変していきます。ラストまで目が離せない展開となっています!

Q:最近、嬉しかったこと、と言えばなんでしょうか?

 山菜の天ぷら(特にコシアブラ)が美味だったこと。

Q:ご自身は、どんな小説家だと思われますか?

 乱歩賞作家兼J.S.A認定ワインエキスパート

Q:おすすめの本を教えてください!

 どちらも別の作品の参考文献として読み、その内容に興味を覚えました。


横関大さん最新作『忍者に結婚は難しい』

『忍者に結婚は難しい』(横関大) 講談社
 発売:2022年06月01日 価格:1,980円(税込)

著者プロフィール

著者近影(©講談社)

横関大(ヨコゼキ ダイ)

 1975年静岡県生まれ。武蔵大学人文学部卒。2010年『再会』で第56回江戸川乱歩賞を受賞。2019年に連続ドラマ化された『ルパンの娘』が大ヒッし、2020年に続編、2021年には映画化もされた。さらに『K2 池袋署刑事課 神崎・黒木』も連続ドラマ化され話題となった、いま最も注目される新時代のエンタテインメント作家の一人である。ほかの著書に『沈黙のエール』『チェインギャングは忘れない』『炎上チャンピオン』『ゴースト・ポリス・ストーリー』『ルパンの絆』など。

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