『テーゲベックのきれいな香り』(山﨑修平) 河出書房新社
 発売:2022年12月22日 価格:2,200円(税込)

西暦2028年・東京。その地で「わたし」は語り出す――学生時代のこと、神戸の祖父母のこと、愛犬パッシュのこと、溺死したR、あるいはLのこと、虎子のこと、ハウザー三世のこと、愛すべき「ことば」たち……。繰り返される「わたし」――わたしの「記憶」、わたしの「ことば」、わたしの「触覚」――その先に浮かび上がるのは、「わたし」という徹底的なる虚構。そして「わたし」が「今」を取り戻すとき、「わたし」の「五感」は消失し、「わたし」は「記号」となる。物語も、詩も、批評も、呪いも、祈りも、呻きですらも包括する「小説」という表現形態に、いま、気鋭の詩人が挑む、小説という「自由」。圧倒的「未知」な小説、誕生!

【著者プロフィール】

1984年、東京都生まれ。詩人・文芸評論家。2017年に第一詩集『ロックンロールは死んだらしいよ』を発表。2020年、第二詩集『ダンスする食う寝る』で「第31回歴程新鋭賞」を受賞。本書は初の小説作品となる。

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