日中こそまだ暑さが残るものの、朝夕はだんだん過ごしやすくなり、秋の訪れを感じる今日このごろ。
これからどんどん長くなっていく夜の時間、みなさんにとってのお楽しみはなんですか? 「ナニヨモ」読者のみなさんなら、「読書」でしょうか。
読書と並んで人気が高い趣味に「映画鑑賞」があります。よく「読書派か、映画派か?」とスタンダードな趣味の二大派閥のような言われ方をすることもありますが、「どっちも好き!」という方もたくさんいるでしょう。
いかに秋の夜長とはいえ、多趣味な人にとってはどれだけあっても足りない限られた時間。「それじゃあこれではいかがでしょう?」と今回「ナニヨモ」がご提案するのは、読書をしながら映画を楽しむこんな方法です!
読んで楽しく、実用性もバッチリ!? 映画ガイドブック3選!!
動画配信サービスの充実によって、過去の名作映画を好きな時間に好きな場所で楽しめるようになりました。ただ、あまりに選択肢が増えすぎて、どの作品を観るか考えるだけでひと苦労、なんて嬉しい悲鳴も聞こえてきそうです。
そういうときは、それぞれのテーマでまとめられた、こんな映画ガイドブックに頼ってみてはいかがでしょうか?
読んでるだけでも楽しく、でもだからこそ映画作品も観たくなること必至の3冊です!
発売:2022年08月05日 価格:2,200円(税込)
「きりえや」の名前で、グッズ制作や個展、各種メディアを通じて「切り絵」作品を発表している高木亮さん。抒情的風景画からパロディまで、「かわいくて、おかしくて、少しだけ寂しい」作品で人気を集める高木さんが、名作映画のパロディをテーマに制作した作品を1冊にまとめたのがこの本です。
『隠し砦の三悪人』が『隠し砦の300人』、『時計じかけのオレンジ』が『時計じかけのおれんち』、『羊たちの沈黙』が『羊たちの親睦』等々、各国の有名な映画作品名をもじった切り絵と、そのもじりから連想される架空のあらすじをまとめた作品集。きりえや高木亮のファンや映画マニアはもちろん、この作品集で映画自体に興味を持った方も楽しめるよう、作品の元ネタとなった映画の概要も掲載し、ガイドブックとしての機能も備えた1冊になっています。
発売:2022年08月22日 価格:1,980円(税込)
80〜90年代に青春を送った人ならば、記憶の中に必ずその名前が刻まれているであろうクリエイター集団「ホイチョイ・プロダクションズ」。
いまなお続く人気コミック『気まぐれコンセプト』を中心に、メインストリームからサブカルチャー、アングラカルチャーまで、その時代の若者文化を斬り続けてきたホイチョイの代表者である馬場康夫さんがお贈りするのがこの映画ガイドです。
たとえば『男はつらいよ』を観るならこの1本。『007』なら、『スター・ウォーズ』なら、『名探偵コナン』『ハリー・ポッター』……と、超人気シリーズの映画作品から「ベスト」を厳選し理由とともにご紹介。シリーズにとどまらす、「ヘップバーン出演作品」「スピルバーグ監督作品」「ピクサー・アニメ」とテーマに沿った作品の中から、おすすめのこの1本をセレクトしています。
限られた時間の中、違法なファスト映画さえ生んでしまった現代人の「早送り文化」に一石を投じる「厳選の美学」をお楽しみください!
発売:2022年09月06日 価格:990円(税込)
動画配信はおろか、ビデオやDVDのレンタルも普及していなかった昭和の時代、地上波テレビ各局は毎週ゴールデンタイムに映画放映枠を常設していました。その枠では映画評論家がレギュラー解説者を務め、番組のはじめと終わりに作品の説明や裏話などの蘊蓄を披露し、番組の名物として人気を集めていました。
テレビ朝日系『日曜洋画劇場』の解説者だった淀川長治さんもそのおひとり。亡くなる1989年まで約32年にわたり同番組で解説を務め続け、独特の柔らかな語り口、そしてときに飛び出す解説とは思えない辛辣な言葉も人気を集めた淀川さんは、もしかしたら日本でいちばん有名な映画解説者かもしれません。
本書は、長く品切れの続いていた『淀川長治究極の映画ベスト100』に、やはり品切れの続く『淀川長治映画ベスト10+α』から約半分の文章を加えた編集版であり、映画の伝道師・淀川長治の代表作映画バイブルです。いまも番組の記憶を持った方には、あの絶妙な語り口調まで蘇ってくるのではないでしょうか。それではみなさん、「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」。
読んでから観る? 観てから読む? この秋〜冬の話題作映画ノベライズ6選!!
これから劇場公開される新作映画だって、ノベライズだったら家で楽しむことができます。
最近では映画作品の監督や脚本家による小説化や一般文芸で多数のヒット作を持つ作家によるノベライズなど、読み応えのある作品も多くなっています。
先に映画を観てから、ノベライズ作品を読んで感動を新たにするも良し、ノベライズから入って、期待に胸を膨らませて劇場に足を運ぶのももちろん良し。自由に作品を楽しみ尽くしましょう!
発売:2022年09月06日 価格:704 円(税込)
結婚4年目を迎えた表向きは仲の良い夫婦。しかしその裏で、自己中心的な夫へのストレスの捌け口として、妻は「旦那デスノート」と称したSNSに夫の愚痴を投稿していた。しかしある日、夫もそのSNSの存在を知ってしまい……。市井昌秀監督によるオリジナル作品を、その夫人である市井早苗との夫婦ユニットで小説化した、大切な人との絆を取り戻す、絶妙かつちょっぴり背筋が寒くなるブラックコメディ!
★主演/香取慎吾・岸井ゆきの 2022年9月23日より公開中
発売:2022年09月08日 価格:693円(税込)
2013年に英・伊合作映画として制作され、第70回ヴェネツィア国際映画祭で監督賞を含む4賞を受賞した『おみおくりの作法(Still Life)』に、新たな要素を加えて日本版としてリメイク! 空気を読まず、人の話も聞かず、なかなか心を開かないコミュニケーション下手な市役所職員・牧本。身寄りのないご遺体を無縁墓地に埋葬する「おみおくり係」を務めるちょっと迷惑なその男が巻き起こした奇跡とは?
★主演/阿部サダヲ 2022年9月30日より公開予定
発売:2022年09月08日 価格:770円(税込)
演劇界の異才として注目を集める演出家である著者の、2015年に上演した傑作舞台が今秋映画化! 自身が手掛けた映画脚本を元にバックストーリーも大幅加筆した小説作品。衣装家の女とバンドマン志望の男。元人気子役のタレントとゲイの男の子。彼氏に染まる金髪ギャルとハイテンションなフリーター。子持ちの風俗嬢と元人気子役の俳優。幸せに見えた4組のカップルには、ある秘密があった――。
★主演/前田敦子・菊池風磨 2022年10月14日公開予定
発売:2022年09月16日 価格:693 円(税込)
1989年に柊あおい氏の少女漫画作品として生まれ、1995年にはそれを原作としたスタジオジブリによるアニメーション映画も大ヒットを記録した『耳をすませば』。今回、完全オリジナルとなる主人公たちの10年後のドラマを加え実写映画化。中学卒業と同時にチェリストへの夢を追ってイタリアへと渡った天沢聖司と、いまは出版社で児童書の編集者として働く月島雫。お互いを心の支えとして生きる、大人になったふたりの成長と葛藤を描く。
★主演/清野菜名・松坂桃李 2022年10月14日より公開予定
発売:2022年09月20日 価格:704円(税込)
喰らうは生きる。食べるは愛する。いっしょのご飯がいちばんうまい──水上勉氏の異色の食エッセイ『土を喰う日々 わが精進十二ヵ月』を原案とした映画化作品を、中江裕司監督自らがノベライズ。人里離れた信州の山荘で、愛犬と、13年前に亡くなった妻の遺骨とともに暮らす作家・ツトム。信州の里山で四季が移ろい、人が移ろう。四季折々の食で綴る人生ドラマ。
★主演/沢田研二 2022年11月11日公開予定
発売:2022年09月21日 価格:792円(税込)
ジャパニーズ・ホラーの代名詞と言っても過言ではない『リング』シリーズから生まれた「貞子」が令和の時代に蘇る! 謎のビデオを観た人間が24時間以内に突然死する怪事件が頻発していた。IQ200の天才女子大生・一条文華は、怪しい霊媒師・ケンシンから謎を解くようにと〈呪いのビデオ〉のコピーを渡される。全く相手にしない文華だったが、妹・双葉が興味本位で再生してしまい……。映画では語られないエピソードを盛り込んだ戦慄のノベライズ。
★主演/小芝風花 2022年10月28日公開予定