『はるか、ブレーメン』(重松清) 幻冬舎
 発売:2023年04月05日 価格:1,980円(税込)

私を捨てた“お母さん”の走馬灯には、何が映っているのだろう。――小川春香、16歳。3歳で母に捨てられた彼女は、育ての親である祖母も亡くし、正真正銘のひとりぼっちだ。そんな彼女が出会ったのが走馬灯を描く旅をアテンドする〈ブレーメン・ツアーズ〉。お調子者の幼馴染、ナンユウととも手伝うことに。認知症を患った老婦人が、息子に絶対に言えなかった秘密。ナンユウの父が秘めていた、早世した息子への思い。様々な思い出を見た彼女は。人の記憶の奥深さを知る。そんな折、顔も覚えていない母から「会いたい」と連絡が来るのだが……。

【著者プロフィール】

1963年、岡山県生まれ。1991年『ビフォア・ラン』でデビュー。1999年に『ナイフ』で「第14回坪田譲治文学賞」を、『エイジ』で「第12回山本周五郎賞」をそれぞれ受賞。2000年には『ビタミンF』で「第124回直木賞」を受賞。2010年『十字架』で「第44回吉川英治文学賞」、2014年『ゼツメツ少年』で「第68回毎日出版文化賞」も受賞している。『定年ゴジラ』『カカシの夏休み』『流星ワゴン』『疾走』『とんび』『ファミレス』『木曜日の子ども』『ひこばえ』『ルビィ』『ハレルヤ!』『めだか、太平洋を往け』『かぞえきれない星の、その次の星』『答えは風のなか』など著書多数。

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