『アブソルート・コールド』(結城充考) 早川書房
 発売:2023年04月25日 価格:2,200円(税込)

生命工学と情報技術を独占してK県見幸市を統治する大企業・佐久間種苗が細菌テロに襲われ、100名超の研究員が殺害された。市境警備隊から微細走査官に異動した来未由は、ABID(アブソルート・ブラック・インターフェイス・デバイス)によって遺体の心象空間を走査、事件直後の現場の様子を調査していく。元刑事の尾藤は佐久間種苗の内情を探り、背景に人工知能にまつわる機密の存在に行きつく。一方、高層民の少女コチが所属する電気連合組合から命じられたのは、テロで命を落とした組合員から或る記憶装置を回収することだった。事件を追う三者の前に立ちはだかる「アブソルート・コールド」とはいったい……?『プラ・バロック』『躯体上の翼』の著者が、令和日本に放つサイバーパンク巨篇。

【著者プロフィール】

1970年、香川県生まれ。2004年に「第11回電撃小説大賞」銀賞を受賞し、翌年受賞作『奇跡の表現』でデビュー。2008年、『プラ・バロック』で「第12回日本ミステリー文学大賞新人賞」を受賞。女刑事・クロハを主人公とした同作はシリーズ化され、2015年に『クロハ 機捜の女性捜査官』のタイトルでドラマ化されている。その他の作品に『躯体上の翼』『クロム・ジョウ』「捜査一課殺人犯イルマ」シリーズ、近著に『焔ノ地~天正伊賀之乱~』などがある。

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