『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』(川上弘美) 講談社
 発売:2023年08月24日 価格:1,870円(税込)

あ、また時間に捕まえられる、と思った。捕まえられるままに、しておいた。――小説家のわたし、離婚と手術を経たアン、そして作詞家のカズ。カリフォルニアのアパートメンツで子ども時代を過ごした友人たちは、半世紀ほどの後、東京で再会した。積み重なった時間、経験、恋の思い出。それぞれの人生が、あらたに交わり、移ろっていく。じわり、たゆたうように心に届く大人の愛の物語。

【著者プロフィール】

1958年、東京都生まれ。1994年に「神様」で「第1回パスカル短篇文学新人賞」を受賞しデビュー。1996年に『蛇を踏む』で「第115回芥川賞」を受賞。また1999年には『神様』で「第9回紫式部文学賞」及び「第9回Bunkamuraドゥマゴ文学賞」、2000年には『溺レる』で「第11回伊藤整文学賞」及び「第39回女流文学賞」、2001年には『センセイの鞄』で「第37回谷崎潤一郎賞」、2007年に『真鶴』で「芸術選奨文部科学大臣賞」、2015年に『水声』で「第66回読売文学賞」、2016年に『大きな鳥にさらわれないよう』で「第44回泉鏡花文学賞」をそれぞれ受賞し、2019年に紫綬褒章を受章した。その他の著作に『このあたりの人たち』『ぼくの死体をよろしくたのむ』『森へ行きましょう』『某』『三度目の恋』などがある。

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