『オリンピックにふれる』(吉田修一) 講談社
 発売:2021年10月04日 価格:1,540円(税込)

「誰も悪くない。なのに、誰も幸せじゃないのはなぜだ?」東京五輪が始まった。開会式を前に失踪した部下を探す白瀬は、国立競技場の前に立つ。(「東京花火」)2021年東京オリンピックと同時進行で新聞紙上で集中連載された「オリンピックにふれる」を含む、アスリートやスポーツをテーマとした最新小説集。香港、上海、ソウル――変貌をとげるアジアの街で、人生の岐路に揺れる若者たち。そしてコロナ下の東京で、オリンピックの幕が上がる。小説だからこそ描けた、光と翳のオリンピック。

【著者プロフィール】

1968年、長崎県出身。1997年に「最後の息子」で「第84回文學界新人賞」を受賞し小説家デビュー。同作は「第117回芥川龍之介賞」候補となる。2002年の『パレード』で「第15回山本周五郎賞」を、『パーク・ライフ』で「第127回芥川龍之介賞」を受賞。2007年には『悪人』で「第61回毎日出版文化賞」と「第34回大佛次郎賞」を、2009年発表の『横道世之介』で、2010年「第23回柴田錬三郎賞」を受賞。2018年発表の『国宝』では、2019年に「第69回芸術選奨文部科学大臣賞」と「第14回中央公論文芸賞」を受賞している。近著に『ブランド』『湖の女たち』など。

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