『蜘蛛の牢より落つるもの』(原浩) KADOKAWA
 発売:2023年09月26日 価格:1,980円(税込)

フリーライターの指谷は、オカルト系情報誌『月刊ダミアン』の依頼で21年前に起こった「六河原村キャンプ場集団生き埋め死事件」の調査記事を書くことになった。キャンプ場に掘られた穴から複数の人間の死体が見つかり、集団自殺とされているその事件には不可解な点も多い。事件の数年後にダムが建設され、現場の村が今では水底に沈んでいるという状況や、村に伝わる「比丘尼」の逸話、そして事件で生き残った少年の「知らない女性が穴を掘るよう指示した」という証言から、オカルト好きの間では「比丘尼の怨霊」によるものと囁かれ、伝説的な事件となっている。現地調査も兼ねて六河原ダム湖の近くでキャンプをする指谷。しかし夜が更けるにつれて湖のまわりには異様な気配が――。

【著者プロフィール】

1974年、長野県出身。2020年に「火喰鳥」で「第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞」大賞を受賞し、改題のうえ『火喰鳥を、喰う』でデビュー。その他の著書に『やまのめの六人』がある。

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