『あけくれの少女』(佐川光晴) 集英社
 発売:2023年12月15日 価格:1,980円(税込)

広島は尾道の小学5年生・真記は、1970年生まれ。子供のいない伯父夫婦からかわいがられ、養女になるかもと心配事は絶えない。中学では英語部の朗読劇が大成功をおさめ、英語を一生の仕事にしていこうと決意する。念願の学生生活は、80年代後半のバブル経済のただなかで、順調そうにみえたのだが……。当時の時代背景や男女の考え方を、時に繊細に、時にユーモラスに描出する。真記と同時代を生きた人にも、そしていま同世代の人にも読んでほしい青春小説。

【著者プロフィール】

1965年、東京都生まれ。2000年に「生活の設計」で「第32回新潮新人賞」を受賞しデビュー、翌年単行本として上梓。2002年に『縮んだ愛』で「第24回野間文芸新人賞」を受賞。また2011年に『おれのおばさん』で「第26回坪田譲治文学賞」を、2019年には『駒音高く』で「第31回将棋ペンクラブ大賞文芸部門優秀賞」を受賞している。その他の作品に「おれのおばさん」シリーズ、『牛を屠る』『鉄道少年』(単行本時タイトル『鉄童の旅』)、『大きくなる日』『日の出』『昭和40年男 オリンポスの家族』、近著に『猫にならって』『満天の花』などがある。

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