『こまどりたちが歌うなら』(寺地はるな) 集英社
 発売:2024年03月26日 価格:1,870円(税込)

前職の人間関係や職場環境に疲れ果て退職した茉子は、親戚の伸吾が社長を務める小さな製菓会社「吉成製菓」に転職する。父の跡を継いで社長に就任した頼りない伸吾、誰よりも業務を知っているのに訳あってパートとして働く亀田さん。やたらと声が大きく態度も大きい江島さん、その部下でいつも怒られてばかりの正置さん、畑違いの有名企業から転職してきた千葉さん……。それぞれの人生を歩んできた面々と働き始めた茉子は、サービス残業や女性スタッフによるお茶くみなど、会社の中の「見えないルール」が見過ごせず、声をあげていくが――。一人一人違う”私たち”が関わり合い、働いて、生きていくことのかけがえのなさが胸に響く感動長編!

【著者プロフィール】

1977年、佐賀県出身。2014年に「第4回ポプラ社小説新人賞」を受賞し、翌2015年に受賞作『ビオレタ』でデビュー。2021年に『水を縫う』で「第9回河合隼雄物語賞」を受賞している。その他の著書に『彼女が天使でなくなる日』『ほたるいしマジカルランド』『声の在りか』『雨夜の星たち』『ガラスの海を渡る舟』『タイムマシンに乗れない僕ら』『カレーの時間』『川のほとりに立つ者は』、近著に『わたしたちに翼はいらない』『白ゆき紅ばら』などがある。

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