『九人のレジェンドと愚か者が一人』(本城雅人) 東京創元社
 発売:2024年06月19日 価格:2,090円(税込)

26年前、パ・リーグを制したのち、日本一に輝いた阪和バーバリアンズ。ペナントでの、3本の満塁ホームランで9点差をひっくり返す大逆転試合こそがそのきっかけだった。その後の低迷期を経てこの夏、当時の4番打者が来季の新監督に抜擢されることとなり、テレビ局がレジェンドと呼ばれたメンバーたちのインタビューと再現試合で構成する特別番組を企画。取材を進める中で、10人目のレジェンドともいえるマネージャーの存在が浮かび上がる。ところが彼は、あの試合中に起きた盗難事件の犯人と疑われ退団、そののち非業の死を遂げたのだという……。吉川英治文学新人賞作家が贈る、企みに満ちた長編ミステリ。

【著者プロフィール】

1965年、神奈川県生まれ。2009年に『ノーバディノウズ』でデビュー。同作は2010年に「第1回サムライジャパン野球文学賞」を受賞している。2017年には『ミッドナイト・ジャーナル』で「第38回吉川英治文学新人賞」を受賞。主な著書に『傍流の記者』『あかり野牧場』『終わりの歌が聴こえる』『黙約のメス』『四十過ぎたら出世が仕事』『にごりの月に誘われ』『夢を喰う男 ダービー3勝を遂げた馬主、ノースヒルズ前田幸治の覚悟』『残照』『不屈の記者』『キングメーカー』『二律背反』、近著に『宿罪』『逆転』『ゴースト』などがある。

(Visited 64 times, 1 visits today)