『かもめジムの恋愛』(大前粟生) 小学館
 発売:2024年09月11日 価格:1,650円(税込)

北鴎町にある「かもめジム」はバブル期に建てられた7階建ての大型ジム。今では利用客が減り、経営難が続く一方で、会員の8割を締める高齢者たちの出会いの場となっていた。ジムの受付でアルバイトをする17歳の柏夢は、70代男性・西原さんから会員の三田園さんという男性が好きだと相談を受ける。「恋なんてオレの人生でこれが最後」という西原さんを応援する夢も、次第に自身の恋を打ち明けはじめ、共通の悩みである“恋愛”を通して56歳差の友情が始まるが!?――世代や性別を超えて、交わるはずのなかった人たちの人生が交差する群像小説。

【著者プロフィール】

1992年、兵庫県生まれ。2016年、「彼女をバスタブにいれて燃やす」が「GRANTA JAPAN with 早稲田文学公募プロジェクト」最優秀作に選出され小説家デビュー。同作のほか、「第二回ブックショートアワード」受賞作の「海に流れる雪の音」(「ユキの異常な体質 または僕はどれほどお金がほしいか」より改題)、「at home AWARD」大賞受賞作の「文鳥」等を収録した単行本『回転草』を2018年に発表。その他の著書に『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』『おもろい以外いらんねん』『柴犬二匹でサイクロン』、近著に『ピン芸人、高崎犬彦』『チワワ・シンドローム』などがある。

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