「短歌」といえば日本の伝統文化として、ちょっと敷居の高い印象を持つ人も少なくないかもしれません。

しかしここ数年、デジタルネイティブであるZ世代を中心に、SNSを舞台として歌を詠み合ったり、アップした画像にコピーのように歌を添えたりという形で、短歌が大きなブームになっています。

今回は、「いまからでも短歌ブームに乗りたい!」という新刊2冊をご紹介します。

幻の第二歌集作品も収録された、22年ぶりの最新歌集!!

『友だちじゃなくなっていく』(加藤千恵) ステキブックス
 発売:2024年12月02日 価格:1,474円(税込)

まず最初にご紹介するのは、現在は小説家としても活動する歌人・加藤千恵さんの22年ぶりの歌集『友だちじゃなくなっていく』です。

2001年、高校在学中に発表した第一歌集『ハッピーアイスクリーム』が異例の大ヒットを記録、翌年には第二歌集『たぶん絶対』を発表し一躍注目を集めた加藤さん。12月2日に発売される最新歌集である『友だちじゃなくなっていく』は、現在入手困難となっている『たぶん絶対』に収録された全ての短歌と、それ以降に詠まれた歌、そして本書のために書き下ろされた歌で構成されています。22年という時の隔たりを自在に行き来する軽やかさと、22年間という時の凝縮が生み出す力強さを併せ持った1冊です。

まさに令和短歌ブームの中心を成すZ世代・SNS世代の先駆けとも言える加藤さんの最新歌集をお楽しみください!

選歌+講評+競作による、すごい一首の解体新書!!

『すごい短歌部』(木下龍也) 講談社
 発売:2024年11月28日 価格:1,760円(税込)

続いてご紹介するのは、歌人・木下龍也さんが文芸誌『群像』で好評連載中の「群像短歌部」の書籍化となる『すごい短歌部』です。

「群像短歌部」は、毎回、決められたテーマで募集された短歌の中から木下さんが「すごい」短歌を選び、その歌のどこが「すごい」のかを言語化して解き明かしていく企画です。

同時に、木下さんも同じテーマで歌を詠み、発想→推敲→完成までの、その歌が生まれた過程が公開されています。人気歌人の思考回路を明かし、投稿者と腕を磨きあう全く新しい短歌エッセイが、発売されたばかりのこの『すごい短歌部』なのです。

きっとあなたの創作に大きなヒントを与えてくれる1冊となるでしょう!

(Visited 7 times, 1 visits today)