『大観音の傾き』(山野辺太郎) 中央公論新社
 発売:2024年12月06日 価格:2,090円(税込)

東北の大きな街の丘のうえに、白くて異様に巨大なものがそびえ立っている。全身純白の大観音だ。(本文より)――宮城県仙台市泉区に実在する、地上100メートルの仙台天道白衣大観音をモチーフに、市職員や住民を巻き込んだ騒動をユーモアと愛情に溢れる筆致で描く。震災の悲劇をただ見続けることしかできなかったであろう観音像の孤独に心を寄せて着想された、新聞「河北日報」連載作品の待望の書籍化。

【著者プロフィール】

1975年、福島県生まれ。宮城県育ち。2018年に「いつか深い穴に落ちるまで」で「第55回文藝賞」を受賞しデビュー。その他の著書に『孤島の飛来人』『こんとんの居場所』、近著に『恐竜時代が終わらない』がある。

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