『パパイヤ・ママイヤ』(乗代雄介) 小学館
 発売:2022年05月11日 価格:1,760円(税込)

「なりたい自分だって気がするんだよね、あんたといる時だけ」――アル中の父親が大嫌いなバレーボール部のパパイヤと、芸術家の母親に振り回されて育った、写真が好きなママイヤ。17歳の夏、SNSで知り合ったふたりは木更津の小櫃川河口の干潟で待ち合わせをして、初めて会った。二人は流木が折り重なる”木の墓場”で週に一回会うようになり、心を通わせる。そして、奇跡のような出会いは、ふたりの夏を特別なものに変えていく。少女たちの儚くも輝かしいひと夏を瑞々しい筆致で描く、新時代のガールミーツガール小説。

【著者プロフィール】

1986年、北海道生まれ。2015年に「第58回群像新人文学賞」を受賞し、受賞作『十七八より』でデビュー。2018年に『本物の読書家』で「第40回野間文芸新人賞」を受賞。2019年の「最高の任務」、2020年に「旅する練習」、2021年に『皆のあらばしり』と3度芥川賞の候補となっている。また2021年に書籍刊行された『旅する練習』は「第34回三島由紀夫賞」および「第37回坪田譲治文学賞」を受賞している。その他の著書に『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』『掠れうる星たちの実験』がある。

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