『ものがたりの賊』(真藤順丈) 文藝春秋
 発売:2021年11月08日 価格:2,200円(税込)

1923年、大震災による未曽有の被害で帝都は壊滅状態にあった――。不安と恐怖から人心は乱れ、治安は荒れるばかり。さらに、その混乱に乗じて陸軍が胡乱な動きを見せる。果ては、致死の感染症の恐怖もひたひたと忍び寄り……。今まさに瓦解せんとする首都を救うため、集められたのは……竹取の翁、光源氏、坊っちゃん、伊豆の踊子・薫、半人半虎の李徴ら、日本文学が生んだ名キャラクターたちだった!? 決して交わるはずのない面々が、それぞれの物語世界から躍り出て、一致団結。絶体絶命の東京を舞台に大立ち廻り! 彼らは無事、帝都を守り抜けるのか? 直木賞受賞作以来約3年振りとなる長編は、奇想天外、摩訶不思議、圧巻の一大文学エンタテインメント。

【著者プロフィール】

1977年、東京都出身。2008年に『地図男』(デビュー作)で「第3回ダ・ヴィンチ文学賞」大賞、『庵堂三兄弟の聖職』で「第15回日本ホラー小説大賞」大賞、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で「第15回電撃小説大賞」銀賞、『RANK』で「第3回ポプラ社小説大賞」特別賞を受賞し、作品が相次いで刊行される。2018年刊行の『宝島』は「第9回山田風太郎賞」「第1回細谷正充賞」、翌年に「第160回直木賞」を受賞。その他の著書に『しるしなきもの』『黄昏旅団』『夜の淵をひと廻り』、近著に『われらの世紀 真藤順丈作品集』。

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