『離れがたき二人』(シモーヌ・ド・ボーヴォワール) 早川書房
 発売:2021年07月01日 価格:2,750円(税込)

フランスの哲学者であり作家のポーヴォワールが遺した、1954年に執筆された未発表作品が21世紀のいま、ついに刊行された。20世紀初頭のパリ。厳格なブルジョワ家庭で育ちながらも自由を求めて生きる少女・シルヴィーは、同じ志を持つ少女アンドレと出逢う。互いに強く惹かれ合う2人の友愛は、永遠に続くはずだった――。あたかも70年代の女性解放運動を牽引したポーヴォワールからのメッセージのように、改めてジェンダー格差が問われる現代に蘇る自伝的青春小説だ。

【著者プロフィール】

1908年生まれ。フランスの哲学者、作家、批評家、活動家。1949年に発表された『第二の性』は女性解放論の古典としていまなお読み継がれている。1954年に発表され、フランスの最も権威ある文学賞の一つであるゴンクール賞を受賞した自伝小説『レ・マンダラン』など主要著書のほとんどは邦訳されている。1986年没。

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