『くるまの娘』(宇佐見りん) 河出書房新社
 発売:2022年05月12日 価格:1,650円(税込)

17歳のかんこたち一家は、久しぶりの車中泊の旅をする。思い出の景色が、家族のままならなさの根源にあるものを引きずり出す。寝返りも打てない「車」という狭い空間の中に押し込められたことで炙り出される、「あの頃」とは違う家族の姿――。昨年最も売れた書籍である芥川賞受賞作『推し、燃ゆ』に続く最新作が登場。先日文庫化されたデビュー作『かか』でも触れられた「家族」という人間関係の単位、その在り方をつきつめていく、奇跡とも呼ぶべき傑作。

【著者プロフィール】

1999年、静岡県生まれ。2019年、『かか』で「第56回文藝賞」を受賞しデビュー。同作は「第33回三島由紀夫賞」を史上最年少で受賞している。第2作『推し、燃ゆ』で、2020年に「第164回芥川賞」を受賞。

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