『化物園』(恒川光太郎) 中央公論新社
 発売:2022年05月23日 価格:1,760円(税込)

スリルに憑かれ空き巣を繰り返す羽矢子。だが侵入した家の猫に引っかかれ、逃げた先で奇妙な老人に出会い……(「猫どろぼう猫」)/自尊心が高く現実に向き合えない王司。金目的で父の死を隠蔽した後、家にやってきたのは……(「窮鼠の旅」)/〈お手伝いさん〉として田舎の館に住み込むことになった、たえ。そこでの生活は優雅だが、どこか淫靡で……(「風のない夕暮れ、狐たちと」)――歪んだ欲望に翻弄された人間たちの末路を集めた、全7編の醜悪な「動物」園。

【著者プロフィール】

1973年、東京都生まれ。2005年に『夜市』で「第12回日本ホラー小説大賞」を受賞しデビュー。同作は直木賞候補にもなっている。2014年『金色機械』で「第67回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)」を受賞。その他の著書に『雷の季節の終わりに』『秋の牢獄』『草祭』『竜が最後に帰る場所』『金色の獣、彼方に向かう』『無貌の神』『滅びの園』、近著に『真夜中のたずねびと』などがある。

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