『さんず suicide support service』(降田天) 小学館
 発売:2022年06月10日 価格:1,870円(税込)

店長のパワハラ・セクハラに心を壊されたコンビニ店員、刑務所に収監されている男を思い続ける女、借金を抱えた寂れた居酒屋店主、赴任先の学校で、上司の玩具にされた女性教師……。生きづらさを抱えながら、死にきれない者たちがたどり着いたのは、自殺幇助業者<さんず>。専用のホームページで「よりそいプラン」か「もろともプラン」のどちらかのコースを選ぶことで、客たちは<さんず>に導かれ、そして――。死を望む者の最後の砦<さんず>を通して、生きることの意味を問う連作短編集。

【著者プロフィール】

大学の同窓生である萩野瑛(1981年、茨城県出身)と鮎川颯(1982年、香川県出身)の2人による作家ユニット。2007年に鮎川はぎの名義で少女小説家として活動をはじめ、高瀬ゆのか名義でノベライズなども手掛けるようになる。2015年に、「第13回このミステリーがすごい!大賞」大賞受賞作となった『女王はかえらない』で降田天としてデビュー。2018年に「偽りの春」で「第71回日本推理作家協会賞(短編部門)」を受賞。主な著書に『彼女はもどらない』(『匿名交叉』より改題)『すみれ屋敷の罪人』『偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理』など、近著に『朝と夕の犯罪』『ネメシスIV』などがある。

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