『機械仕掛けの太陽』(知念実希人) 文藝春秋
 発売:2022年10月24日 価格:1,980円(税込)

老母と同居しシングルマザーとして子供を育てながら、大学病院で呼吸器内科を専門の勤務医として働く椎名梓。同じ病院の救急部の女性看護師・硲瑠璃子は、同棲する彼氏がいるものの、まだ独身であるがゆえにコロナ病棟での勤務を命じられる。そして、70代の開業医・長峰邦昭。息子に引退を勧められながらも、町医者として地元に密着した医療を提供する彼は、高齢で持病もある自身の感染を恐れながらも、コロナ禍の現場に立つことを決意する。あのとき医療の現場では何が起こっていたのか? 3人はそれぞれの立場に苦悩しながら、どのようにコロナ禍を生き抜くのか。自らも現役医師として現場に立ち続けたからこそ描き出せた感動の人間ドラマ。

【著者プロフィール】

1978年、沖縄県生まれ。高校生のときに作家・鮎川哲也が編者を務める公募アンソロジー『本格推理』に本名で投稿し、掲載される。2004年に医師国家試験に合格し、医師として勤務する傍ら本格的に執筆活動をはじめ、2011年に「第4回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、改題の上『誰がための刃 レゾンデートル』で翌年デビュー。現在連続ドラマが好評放送中の『祈りのカルテ』をはじめ、代表作に「天久鷹央の事件カルテ」シリーズ、「仮面病棟」シリーズ、『傷痕のメッセージ』『硝子の塔の殺人』、また近著に『生命の略奪者―天久鷹央の事件カルテ―』『祈りのカルテ 2 再会のセラピー』『死神と天使の円舞曲』『真夜中のマリオネット』などがある。

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