今年4月に発表された「第二回ステキブンゲイ大賞」の大賞受賞作『コイのレシピ』(著・塚田浩司)が10月5日に発売されます。
一般文芸作品を中心に、読み手と書き手どちらの気持ちにもよりそった小説投稿サイト「ステキブンゲイ」から、新たな「ブンゲイスター」の輩出を目指し設立されたコンテスト「ステキブンゲイ大賞」からのはじめての書籍にぜひご注目ください!
発売:2022年10月05日 価格:1,540円(税込)
【『コイのレシピ』とは?】
小説投稿サイト「ステキブンゲイ」上で連載され、応募総数993作品の中から「第二回ステキブンゲイ大賞」大賞を受賞した、この『コイのレシピ』(連載及び応募作タイトルは「WASHOKU ~コイ物語~」)は、長野県に住む高校生男女のコンビが、〈全日本高校生WASHOKUグランプリ〉に挑戦する青春物語です。
著者の塚田浩司さんは、ご自身が長野県千曲市の老舗日本料理店で七代目当主を務めるプロの料理人でもあり、しっかりした料理描写も大きな魅力の本作。その塚田さんが、実在する料理コンテスト〈全日本高校生WASHOKUグランプリ〉と、その第1回大会でグランプリを受賞した長野県の高校生チーム「佐久鯉人倶楽部」にインスパイアされて生まれたのが、この『コイのレシピ』です。
塚田さんは佐久鯉人倶楽部のメンバーにも取材を行い、全面協力のもと執筆にあたりました。クライマックスのコンテスト・シーンの緊張感は、そのご協力のたまものと言っても過言ではないでしょう。
料理に挑む高校生たちの青春がギュッと詰まった1冊をぜひ楽しんでみてください!
【『コイのレシピ』あらすじ】
長野県に住む高校1年生の瀬野綾音は、情熱を捧げていたアイドルオーディションの最終審査に落選した半年前から空回りを続けている。新たな夢はそう簡単には見つからず、興味本位で近づいてきた友人を一喝してからクラスでも浮いている。
だから今日も、使われていない第二理科室で水槽にたゆたう鯉を眺めながらひとりで弁当を食べる――はずだった。
思わぬ闖入者は、イケメン・秀才・スポーツマンで同学年でも群を抜いて目立つ存在の櫻井潤。しかも潤は手製だという弁当を差し出して、思いの丈を綾音にぶつけてきた。「一緒に全日本高校生WASHOKUグランプリに出てほしいんだ」、と。
……え?
――思いもよらぬ展開で「和食の甲子園」とも呼ばれる舞台を目指すこととなった、アイドル志望だった女子高生と料理上手な男子高校生の悪戦苦闘を描いた「第二回ステキブンゲイ大賞」大賞受賞作。
栄冠の行方とその先は、「コイ」だけが知っている!?
【〈全日本高校生WASHOKUグランプリ〉とは?】
2013年の「和食」のユネスコ無形文化遺産登録や健康志向の高まりを機に、国内外から和食への注目が高まっている現在。高校生の熱き情熱で創造力を高め合い、次代を担う料理人の発掘・育成を目指し、2019年より石川県金沢市で開催されている、全国の高校生を対象とした料理コンテスト。
今年も8月9日に決勝大会が行われ、三重県のチーム「ミエイコラ」がグランプリを獲得した。
【著者・塚田浩司さんコメント】
主人公たちがWASHOKUグランプリを全力で戦ったのと同様に、私もいま現在持っている力をすべて出し切れたと思っています。
受賞後は出版に向け、編集者さんのアドバイスを参考に改稿を重ねました。キャラクターや展開も何箇所か変更し、加筆したことで作品としての深みが出たと思います。ですので、すでにサイトで読まれた方にとっても楽しめるはずです。
私にとって「コイのレシピ」は大切な作品になりました。私だけではなく、皆様にとっての大切な作品になれたら幸いです。
【「ステキブンゲイ」&「ステキブンゲイ大賞」とは】
小説家・中村航さんが2020年にスタートさせた一般文芸に特化した小説投稿サイトです。
プロ作家による 公式作品や恋愛、青春、ファンタジー、SF やミステリーなど様々なジャンルの小説を Web で公開しています。
サイトの開始と同時に設立された独自の文芸賞「ステキブンゲイ大賞」。2021年に発表された第一回では優秀作2作品・読者賞1作品を生み、2022年発表の第二回では本作『コイのレシピ』(応募作タイトルは「WASHOKU ~コイ物語~」)が初の大賞受賞作となりました。
第一回の入賞作品、第二回の大賞以外の入賞作品も、出版実現に向けて編集者のサポートを受け改稿作業が続けられているほか、「第三回ステキブンゲイ大賞」も現在募集中です。
【著者プロフィール】
1983年長野県千曲市生まれ。日本料理店「柏屋料理店」七代目当主。2017年「オトナバー」で「第15回坊っちゃん文学賞ショートショート部門」大賞を受賞。2022年「WASHOKU ~コイ物語~」で「第二回ステキブンゲイ大賞」大賞を受賞し、改題の上、本書として刊行。