『食われる国』(萩耿介) 中央公論新社
 発売:2022年12月20日 価格:1,980円(税込)

2050年。日本の国力は低下し、海外資本が大量に流入。人口も減少し、かつて栄えた都市も今や廃墟と化していた。刑事である谷悠斗は池袋で発生した外国人拉致事件を追ううち、中国資本「未来集団」が経営するカジノに潜入することになる。これが地獄の始まりだった。不当逮捕された悠斗は民間刑務所に収監される。洗脳とも言える教育の果てに「未来集団」の一員として、日本国土の買収を繰り返すことになる――。悠斗に、この国に希望はあるのか? 荒廃が待つ未来の中に微かな光を示す傑作長編。

【著者プロフィール】

1962年、東京都生まれ。2008年『松林図屏風』で「第2回日経小説大賞」を受賞しデビュー。その他の著書に『炎の帝』(単行本時タイトル『炎帝花山』)、『覚悟の眼』『イモータル』(単行本時タイトル『不滅の書』)、『グレイス』(単行本時タイトル『極悪』)、『鹿鳴館のドラクラ』『息の限りに遠吠えを』がある。

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