『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』(高野史緒) 早川書房
 発売:2023年07月19日 価格:1,034円(税込)

月や火星開発が進みながらも、インターネットが実用化されたばかりの2021年を生きる茨城県土浦市の高校生・藤沢夏紀。一方、東京の大学生・北田登志夫の生きる2021年では、宇宙開発は発展途上だが、量子コンピュータの開発・運用が実現している。開通したばかりの電子メールを試そうと自分宛てにテストメールを送る夏紀。問題なく返ってくる電子メールに安堵して気の向くまま自分宛てのメールを送っていると、思いがけない返信を受け取り……。懐かしさとせつなさがこみ上げる青春SF。

【著者プロフィール】

1966年、茨城県生まれ。1995年に「第6回日本ファンタジーノベル大賞」最終候補作となった『ムジカ・マキーナ』でデビュー。『アイオーン』『ラー』『赤い星』などの歴史改変SFで高い評価を得る。2012年、ドストエフスキーの名作の続篇という体裁の幻想ミステリ『カラマーゾフの妹』で「第58回江戸川乱歩賞」を受賞。その他の著書に『翼竜館の宝石商人』『大天使はミモザの香り』『まぜるな危険』などがある。

(Visited 135 times, 1 visits today)