『金春屋ゴメス 因果の刀』(西條奈加) 新潮社
 発売:2023年07月28日 価格:935円(税込)

近未来の日本の中に誕生した、独立国家「江戸国」を舞台に、極悪非道、冷酷無比で鳴らす「金春屋ゴメス」こと長崎奉行馬込播磨守の活躍を描く人気シリーズ最新作。江戸国からの阿片流出事件について、日本から査察が入った。団長は大御所議員の印西茂樹。江戸城で評定が開かれる中、印西は秘密裡にゴメスに接触し、江戸国の開国と明け渡しを迫る。印西の目的は江戸国深くに眠る白緑石で、この資源を元にロケット燃料を開発し暴利を貪る算段だ。拒絶すれば江戸国は消滅――。開国以来の危機に襲われる江戸国をゴメスは守り切れるのか。

【著者プロフィール】

1964年、北海道生まれ。2005年に「第17回日本ファンタジーノベル大賞」を受賞し、受賞作『金春屋ゴメス』でデビュー。2012年に『涅槃の雪』で「第18回中山義秀文学賞」を、2015年には『まるまるの毬』で「第36回吉川英治文学新人賞」を受賞。2021年に『心淋し川』で「第164回直木賞」を受賞している。その他の著書に「金春屋ゴメス」シリーズ、「善人長屋」シリーズ、「お蔦さんの神楽坂日記」シリーズや、『曲亭の家』『婿どの相逢席』『六つの村を越えて髭をなびかせる者』『首取物語』、近著に『隠居おてだま』『とりどりみどり』などがある。

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