『ツミデミック』(一穂ミチ) 光文社
 発売:2023年11月22日 価格:1,870円(税込)

大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。ある日、バイト中に話しかけてきた大阪弁の女は、中学時代に死んだはずの同級生の名を名乗ったが……。(「違う羽の鳥」)/失業中で家に籠もりがちな恭一。ある日小一の息子・隼が遊びから帰ってくると、聖徳太子の描かれた旧一万円札を持っていた。近隣の一軒家に住む老人にもらったというそれをたばこ代に使ってしまった恭一だが……。(「特別縁故者」)――ほか、鮮烈なる「犯罪」小説全6話。

【著者プロフィール】

1978年、大阪府出身。2007年に「雪よ林檎の香のごとく」の雑誌掲載でデビュー。BL小説ジャンルで活躍し、代表作の『イエスかノーか半分か』は2020年にアニメ映画化されている。2021年に一般文芸作品として発表した『スモールワールズ』が直木賞ほか多数の文学賞候補となり大きな反響を集め、「第9回静岡書店大賞」及び「第43回吉川英治文学新人賞」を受賞。2022年には「咲くやこの花賞(文芸その他部門)」を受賞している。その他の作品に『パラソルでパラシュート』『砂嵐に星屑』、2度めの直木賞候補となった『光のとこにいてね』、近著に『青を抱く』『うたかたモザイク』などがある。

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