『桃太郎のユーウツ』(玄侑宗久) 朝日新聞出版
 発売:2023年12月07日 価格:1,980円(税込)

除染作業員・桃太郎の鬱憤の行方をコミカルに追う表題作、復興住宅に住む老人がこだわる「火男おどり」、近未来〈独り暮らし基本法〉施行下で命の交流を問う「繭の家」――福島在住の僧侶作家が震災、コロナ禍のもとで、大きなユーウツと見え隠れする希望を描く6つの作品集。

【著者プロフィール】

1956年、福島県生まれ。臨済宗の僧侶、福島県三春町福聚寺住職。2000年に雑誌『新潮』掲載の「水の舳先」が芥川賞候補となり、翌2001年に『中陰の花』で「第125回芥川賞」を受賞。2008年にはジャーナリスト・柳澤桂子との往復書簡「般若心経 いのちの対話」で「第68回文藝春秋読者賞」を受賞している。また2014年に『光の山』で「第64回芸術選奨文部科学大臣賞」を受賞。主な小説著書に映画化された『アブラクサスの祭』、『化蝶散華』『御開帳綺譚』『アミターバ 無量光明』『リーラ 神の庭の遊戯』『祝福』『龍の棲む家』『テルちゃん』『光の山』『竹林精舎』などがある。

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