『人間標本』(湊かなえ) KADOKAWA
 発売:2023年12月13日 価格:1,870円(税込)

蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。イヤミスの女王、さらなる覚醒。15周年記念書下ろし作品。

【著者プロフィール】

1973年、広島県生まれ。2005年に「第2回BS-i新人脚本賞」佳作入選、2007年『答えは、昼間の月』で「第35回創作ラジオドラマ大賞」を受賞。同年に「聖職者」で「第29回小説推理新人賞」を受賞し小説家デビュー。同作を収録した2008年の『告白』が大ヒットし、「第6回本屋大賞」を受賞する。2012年「望郷、海の星」で「第65回日本推理作家協会賞(短編部門)」を、2016年には『ユートピア』で「第29回山本周五郎賞」を受賞している。主な著書に『贖罪』『Nのために』『リバース』『ポイズンドーター・ホーリーマザー』『未来』『ブロードキャスト』『ドキュメント』『残照の頂 続・山女日記』『湊かなえのことば結び』などがある。

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