『まぼろしの女 蛇目の佐吉捕り物帖』(織守きょうや) 文藝春秋
 発売:2024年08月27日 価格:1,980円(税込)

本所一帯を縄張りに、十手を預かる若い岡っ引きの佐吉。「相生町の親分」と呼ばれた亡き父の人徳で、周囲の人々に顔を立ててもらってはいるが、いまだ自分の生業に自信が持てずにいる。ある朝、大川で若い女の死体があがった。裸に剥かれ、真新しいあざと傷だらけ。顔は腫れあがり髪まで剃られているという惨たらしい有様だった。佐吉はさっそく女の身元を調べ始めるが、いくら聞きまわっても杳として知れない。下手人は誰か。それ以前に、殺された女はいったい誰なのか? 町医者の秋高とタッグを組み、突き止めた事件の真相とは――。江戸を舞台に仕掛ける大胆不敵なトリック。著者渾身の時代物本格ミステリ連作集。

【著者プロフィール】

1980年、英・ロンドン生まれ。2012年に「第14回講談社BOX新人賞Powers」を受賞し、翌2013年に受賞作『霊感検定』でデビュー。また2015年には「京谷」名義の『記憶屋』が「第22回日本ホラー小説大賞」読者賞を受賞。シリーズ化された同作は60万部を突破するヒット作となり、2020年には実写映画化も行われた。2021年には『花束は毒』で「第5回未来屋小説大賞」を受賞。その他の著書に「恋する吸血種」シリーズ、『少女は鳥籠で眠らない』(単行本時タイトル『黒野葉月は鳥籠で眠らない』)からはじまる弁護士の木村と高塚が活躍するリーガル・ミステリシリーズ、「ただし、無音に限り」シリーズ『学園の魔王様と村人Aの事件簿』『英国の幽霊城ミステリー』(エッセイ集)、『彼女はそこにいる』『隣人を疑うなかれ』、近著の『殺人と幻視の夜』『キスに煙』などがある。

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